エアコンの「無料点検」は詐欺かも!警察官25年が教える断り方3つ
「エアコンの無料点検です」
そう言われて、玄関を開けてしまう。
悪気なんて、まったくないのに..
猛暑の夏。
エアコンの調子が少しでも悪いと、
「見てもらえるなら」と気持ちが動きます。
が、その「無料」こそが入口なんです。
国民生活センターには、
点検を口実にした訪問販売の相談が
毎年数千件寄せられています。
被害に遭うのは、
「まさか自分が」と思っていた人ばかり。
この記事では、警察官として25年、
数えきれないほどの相談を受けてきた経験から、
夏の「エアコン点検商法」の手口と、
玄関先で使える断り方をお伝えします。
【この記事でわかること】
・夏に「エアコンの無料点検」が急増する理由
・点検商法でよく使われる5つの手口
・玄関で使える、角の立たない断り方3ステップ
・契約してしまっても間に合う「クーリング・オフ」
なぜ夏に
「エアコンの無料点検」が増えるのか
結論から言います。
夏は、断りにくい季節だからです。
猛暑になると、
エアコンは一日中フル稼働します。
効きが悪い、水が垂れる、変な音がする..
どの家にも、
小さな不安が生まれやすい時期なんです。
そこに「無料で見ますよ」と言われたら。
断る理由が、見つけにくくなります。
国民生活センターによると、
点検を口実にした訪問販売(点検商法)の相談は、
年間で数千件規模。
そのうち約7割が
60歳以上の方からの相談です。
じつは、業者側もそれをわかっています。
「暑さで困っている」
「家に一人でいる」
この2つがそろう夏の昼間は、
彼らにとって一番効率のいい時間帯なんです。
だからこそ、
夏は「玄関を開ける前に一呼吸」が効きます。
点検商法でよく使われる
5つの手口
現場で見てきた相談の中から、
特に多かったパターンを5つに絞りました。
どれか一つでも当てはまったら、
その場で契約しないでください。
手口①「近所で工事しているので」
いちばん多い入り方です。
「近くで作業中なので、
ついでに無料で点検します」
ご近所の名前を出されると、
つい信用してしまいますよね。
が、本当に工事をしているかどうかは、
その場では確かめられません。
手口②「このままだと火事になります」
点検のあとに必ず出てくるのが、
この「不安のひとこと」です。
「配線が焦げています」
「ガスが漏れています」
「このままだと故障します」
専門用語を並べられると、
素人には判断できません。
そして「今日中なら安くできます」と続く。
ここが契約させるポイントなんです。
手口③「メーカーから委託されています」
大手メーカーや電力会社の名前を出す手口。
制服や名札もそれらしく見えます。
ですが、
メーカーが約束もなく突然訪問して
点検することは、まずありません。
気になったら、
その場で契約せず、
自分でメーカーの公式窓口に確認を。
手口④ 大きな音や写真で不安をあおる
室外機を軽く叩いて
「この音、危ないですね」と言う。
スマホで撮った写真を見せて
「こんなに汚れています」と迫る。
じつは、その写真が
本当にあなたの家のものかは
確かめようがありません。
手口⑤「今日だけ」「今契約すれば」
最後は、必ず時間で追い込んできます。
「今日だけキャンペーン価格です」
「近所の工事が終わると来られません」
まっとうな業者なら、
考える時間をくれます。
急がせる相手は、
それだけで警戒していい相手なんです。
玄関で使える
角の立たない断り方3ステップ
断るのが苦手な方ほど、
「文句を言わなきゃ」と身構えてしまいます。
が、その必要はありません。
大事なのは、
言い返すことではなく、
「話を続けさせないこと」です。
ステップ1:ドアを開けずに応対する
まずはインターホン越しに。
これだけで、
やり取りの主導権はこちらにあります。
顔を合わせてしまうと、
断るハードルは一気に上がります。
ドアチェーンをかけたまま、
声だけで対応するのも有効です。
ステップ2:「今は結構です」だけ言う
理由は言わなくていいんです。
「主人がいないので」
「お金がないので」
こうした説明は、
かえって次の言葉を引き出してしまいます。
「今は結構です」
このひとことで十分。
むしろ、理由がないほうが
相手はあきらめやすいんですよ。
ステップ3:会話を終わらせる
断ったあと、
食い下がられたら
「必要なときはこちらから連絡します」
と言って切ってしまってかまいません。
それでも帰らない場合は、
「警察に相談しますね」と伝えるか、
迷わず110番を。
しつこい訪問販売は、
法律で禁止されている行為です。
【玄関で使える3つの言葉】
✅ 「今は結構です」(理由は言わない)
✅ 「必要なときはこちらから連絡します」
✅ 「警察に相談しますね」(しつこい場合)
離れて暮らす親を
守るためにできること
いちばん心配なのは、
一人で家にいるご両親ですよね。
電話で「気をつけてね」と言うだけでは、
なかなか伝わりません。
帰省したときに、
一緒にやっておきたいことが3つあります。
1. 玄関に「訪問販売お断り」を貼る
これだけで、声をかけられる回数が減ります。
100均でも売っていますよ。
2. 「その場で決めない」を約束する
「どんな話でも、一度は私に電話して」
この約束が、いちばん効きます。
判断を先延ばしにできるからです。
3. 相談窓口の番号を電話のそばに
消費者ホットライン「188(いやや)」を
メモして貼っておく。
迷ったときの逃げ道になります。
親御さんの防犯全体を見直すなら、
「最近、変な電話がね」と母が言ったら|離れて暮らす親の防犯チェック7選も参考にしてみてください。
また、屋根や外壁を口実にした同じ手口については、
「屋根が危険です!」は詐欺かも。急増するリフォーム点検商法から高齢の親を守る5つの対策でくわしく解説しています。
契約してしまっても
まだ間に合います
もし、その場でサインしてしまっても。
あきらめないでください。
訪問販売の契約は、
契約書を受け取った日から8日以内なら、
無条件で解約できます。
これが「クーリング・オフ」です。
理由はいりません。
業者が嫌がっても、関係ありません。
すでに工事が始まっていても、
原則として元に戻す費用は業者もちです。
やり方はかんたんです。
・はがきに「契約を解除します」と書く
・契約日、商品名、金額、業者名、自分の住所氏名を記入
・特定記録郵便か簡易書留で送る(記録が残る方法で)
・はがきの両面をコピーして保管
迷ったら、まず消費者ホットライン188へ。
近くの消費生活センターにつながって、
書き方まで教えてもらえます。
「恥ずかしくて言えない」
そう思う方が本当に多いんです。
が、相談は早いほど選択肢が残ります。
一人で抱えないでくださいね。
訪問者対策に
役立つアイテム
玄関まわりで効果が高いのは、
この3つです。
・モニター付きインターホン(録画機能つき)
顔を見てから対応を決められます。
録画が残るので、
しつこい訪問者への抑止にもなります。
・「訪問販売お断り」ステッカー
100均でも手に入ります。
効果は地味に見えて、
声をかけられる回数が確実に減ります。
・ドアチェーン・補助錠
玄関を「少しだけ開ける」状態を作れます。
会話はできるのに、
入られる心配がありません。
まとめ|
「無料」の先を想像してみる
「無料」と言われたら、
その先を少しだけ想像してみてください。
タダで人を動かせる商売は、
どこかで必ず回収します。
それが今日の高額な工事なのか、
明日の不安なのか。
怖がる必要はありません。
知っていれば、
玄関先の数十秒で終わる話なんです。
【今日からできる対策まとめ】
✅ 約束のない訪問は、ドアを開けずにインターホンで対応する
✅ 断るときは「今は結構です」だけ。理由は言わない
✅ 「今日だけ」「このままだと危険」は、契約させるための言葉
✅ 必要な点検は、自分で業者を探して呼ぶ
✅ 契約しても8日以内ならクーリング・オフできる(迷ったら188へ)
防犯は、怖がることではなく、知ること。
今年の夏も、
あなたとご家族が安心して過ごせますように。





